水素自動車の仕組みとロータリーエンジンとの組み合わせ。
出典http://gaagle.jp
こんにちは大塚です。
今日はマツダのロータリーエンジンと水素エンジンのお話をさせていただきます。
そのお話をするためにまず、通常のエンジン(レシプロエンジン)とロータリーエンジンの違いについてお話します。
レシプロエンジンは吸気と圧縮と膨張(燃焼)排気を同じシリンダーの中で行うため、繰り返し起こる燃焼による熱でプラグや排気バルブが高温になり、吸気過程でバックファイアが起こりやすいのです。
水素を噴射するインジェクターは高温になるシリンダーヘッドに取り付けることが難しいため、ロータリーエンジンの様な吸気室と膨張(燃焼)室が分かれている仕組みの方が都合がよく、直噴に適していると言う事です。
マツダの水素燃料車両はかなり早くから着手されていました。1991年にはマツダ初のハイブリッド技術と水素ロータリーエンジンを搭載した車HR-Xが出展され、1993年にはHR-2が出展されるほど技術的にも他と差を開けていきます。
更にロータリーエンジンは水素使用への車両変更が少ないために低コストで水素エネルギー車の実現が可能なため、水素ロータリーエンジンの開発を進めて、2003年にはRX-8ハイドロジェンREプロトタイプを開発
水素インフラが復旧していない現状に対応すべく、水素とガソリンを搭載したデュアルフューエルシステムによってガソリンでも走れるため長距離移動が可能になりました。
そして2004年には日本での行動試験を実施。
ロータリーエンジンの特徴は、少ない部品で構成されていていながらも、従来のエンジンと比較して同じ馬力なら小型化(結果軽量)が出来てしまう事です。
さらにバルブ構造がないので高回転むきで、回転が早ければ早いほど安定しますが、低回転は不安定になります。スポーツカーとして送り出されていたのはこの特性上仕方のない事だったわけです。
地球温暖化防止の関して、自動車が与える影響は無視することのできないもの
自動車には燃料を燃やして動力源にしたものや、モーターを電気で動かす電気自動車、さらにそれらを融合させたハイブリッドの燃料電池車が主流です。
燃料は主にガソリンや軽油、ガスやメタノールなどを使います。変わったところですと使用済み食用油が燃料ってのもありましたね。
ここで内燃機関で水素を燃やすと水しか出てきませんが、その他の燃料は、内容は違えどすべて温暖化の原因物質を排出します。
そこで今世界中で、家庭にもどこでも復旧している電気を使った車へと移行しつつあります。
水素だと儲からない上に水素屋さんを復旧させるのは大変で、作るのも電気の方が簡単だからです。
ですが、電気自動車は温暖化と無縁に思われがちですが、実は違います。
電気自動車は、車載蓄電地に充電した電気でモーターを回して走っています。
この車載蓄電池に充電する電気は当然電力会社から来ていますが、日本の電源構成は圧倒的に火力発電に頼っています…つまり総合的に考えてこの発電システムが火力発電が多い以上、無視して通れない問題なのです。
対して水素燃料電池車は水を電気分解して水素と酸素に変えるのを逆にして、水素と酸素を結合させて水と電気を取り出します。
燃料電池は発電装置で、その電気を使って車を走らせるのが水素燃料電池車です。
ゆえに水素燃料エンジン車と水素燃料電池車以外は地球環境に悪影響を与える原因に大きく貢献してしまうのです。
実はBMWも1997年にレシプロ水素エンジン車を展示したことがあり、国内の限定エリアでの実証実験をしていることを明かした事があります。
この時にBMWが太陽光発電で得た電気で水を電気分解して得た水素こそが宇宙1クリーンなエネルギーと紹介したことがあります。
ロータリーで水素エンジンは販売されるのか
2015年に開催された第44回東京モーターショウで、マツダがRX-VISIONをお披露目しました。
あのロータリーのどこまでも吹き上がっていくエグゾーストがまた聞ける日が来るのか?
技術がさらに向上した新型ロータリーエンジンを搭載した車の販売が期待されて当然です。
水素供給はいまだインフラ整備が進んでいないために各メーカーも開発している水素エンジンを搭載した車を販売することが出来ません。
トヨタのミライに代表される水素燃料電池車や水素ロータリー車の出番が実現するのはいつなのでしょうか?水素の供給さえけり逢出来たときは必ず出てくることが期待されますね。
RX-VISIONでは当面はガソリン燃料でのロータリーエンジンでしょうけど、どちらにしてもこれからのマツダに期待せざる得ません。
長くなりましたが、今日はこの辺で(=゚ω゚)ノ